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十二人の怒れる男のSORのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0
陪審員の12人の男たちによる有罪無罪の議論が、ひたすら密室で繰り広げられる。
当初は適当に取り組んでいた者たちも、1人の指摘を発端に次第に真剣に考えていくことになる。

偏見や思い込みが邪魔をして中立的な判断ができなくなる人間の怖さ。
無罪の確信があるのではなく、
"有罪の確信が持てないから無罪"
それこそ疑わしきは罰せずのあるべき姿である。
当事者にしか真相はわからないが、だからこそ客観的証拠からいかに中立に考えるか。
それが"裁く"ということの難しさなのか。

このような困難な状況で合意形成を図っていく過程は現代にも通ずるものがあり、古さばかりではない良作だと思う。
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