健一

新仁義なき戦いの健一のレビュー・感想・評価

新仁義なき戦い(1974年製作の映画)
2.9
『このシリーズは まだまだ客が入るわ!』

『じゃんじゃん 作らんかぁい!』

前作「完結篇」がシリーズ最大のヒットを飛ばした為 儲かるなら手段を選ばない 東映社長。
シリーズの更なる続行を命じた。

通算6作目。 新シリーズ第1弾。

4作目の公開が'74年の1月、
5作目の公開が同じ年の6月、
本作 6作目の公開が 又々同じ年の12月と。
同じ年に3本も公開するなんて。
もうみんな 殺され疲れたろうに。

今までのことは全てチャラにして ほぼ同じスタッフ、キャストで社長に作らされた 新「仁義なき戦い」。
とは言え 役名が変わったくらいでやってる事は ほぼ変わらず。
あ〜あ。せっかく役名 覚えたのに。
今回から 菅原文太さんは『三好万亀夫』じゃけん。よろしゅー。

新たなキャストとして 若山富三郎 が参戦。
あとの方々は 続行だったり、蘇ったりで。もういいよ! みんな生き返ればいいじゃん。
『儲かりゃ〜 いいんじゃぁ〜!』(笑)。

個人的には女ったらしのダメ組長を演じる 金子信雄 のキャラが一番好き。
このダメ組長が新シリーズでも ダメオヤジのままで続投してくれているのが 何よりの救い。

本作は第1作目の焼き回し的な作品だが、これまでの抗争劇とはちょっと違って 極道達の性格描写に焦点を当てて演出。
前シリーズよりかは より人間味あふれる描き方に路線変更している。
とは言えそこは 人の道を外れた極道。最後に待ち受ける運命は・・・
ハイ!血みどろです。
でも今回の 血みどろシーンは今までよりは少なかったかな?
ピストルで撃ちまくるのもいいけど ドスで腕とか足とか首とか ちょん切って くれないかなぁ。
ホラー映画は苦手だが 極道達が血みどろになるシーンだけは 何故か好き!

この作品を作った動機は正直 賛成できないが、「新」なので別物と割り切れば悪くない作品。
「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」に続いて、もしかして蘇る? 「シン・仁義なき戦い」!
あれは東宝か。
健一

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