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黒蘭の女のkazu1961のレビュー・感想・評価

黒蘭の女(1938年製作の映画)
3.8
▪️JPTitle :「黒蘭の女」
ORTitle:「Jezebel」
▪️First Release Year : 1938
▪️JP Release Date : 1939/10/05
▪️Production Country : アメリカ
🏆Main Awards : 第11回アカデミー賞
主演女優賞 助演女優賞
▪️Appreciation Record : 2022-343 再鑑賞
🕰Running Time : 103分
▪️Director : ウィリアム・ワイラー
▪️Writer : クレメンス・リプレー 、アベム・フィンケル、ジョン・ヒューストン、ロバート・バックナー
▪️MusicD : マックス・スタイナー
▪️Cast : ベティ・デイヴィス、ヘンリー・フォンダ、ジョージ・ブレント、ドナルド・クリスプ、フェイ・ベインター
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 420/1001

▪️Review •••••••••••••••••••••••••••••••••
🖋『風と共に去りぬ』のモノクロ版と呼ばれている本作も、主人公の南部美人ジュリーがプライドの高い意欲的な生き方と恋の葛藤を見つめる、その演出がとても光る秀作です。

🖋自分を捨てて他の女性と結婚した男性ブレイトンにを取り返そうと様々な画策をするところから稀代の毒婦として“イゼベル”と呼ばれていますが、本作を見る限り一途な愛が故に周りが見えなくなって様々な振る舞いをしてしまった弱い女性という風にしか、結局は見えませんでした。ラストシーンで初めて強さを持ったのではないでしょうか。

🖋本作品、南北戦争直前から最中にかけての時代を背景に、気高い南部美人の生き方と恋の葛藤を見つめる、監督ワイラーの重厚な演出が光る作品です。この時代の演技派女優として名高いベティ・デイヴィスの評価が高い作品で、アカデミー主演女優賞を受賞しました(助演のフェイ・ベインターが助演女優賞を受賞しています)。

🖋印象的的なシーンが二つ。一つはジュリー(ベティ・デイヴィス)とブレイトン(ヘンリー・フォンダ)の別れのきっかけとなる舞踏会のシーン、白一色の中で、唯一人赤いドレスを着たジュリーの舞踏会の映像はモノクロなのにその色が伝わってくるようでした。そしてエンディングの戦火の中を恋人を寝かせた馬車で走り出す長廻しのラスト・ショット、初めてジュリーが自分を確立した素晴らしいジーンだと思います。

🖋ベティ・デイヴィスへの本作出演のオファーは『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラ役獲得の機会を逃したことへの埋め合わせであると言われています、なので本作は「風と共に去りぬのモノクロ版」とも呼ばれているんですね。でも最後には主人公は良い人になったので、スカーレットにはなりきれませんでした(笑)。

🤭物語は。。。
南北戦争直前のニューオーリンズでは、黄熱病が猛威を振るっていました。ジュリー(ベティ・ディヴィス)は名家の出のお嬢様ですが、奇行が多く、「ジゼベル」(ふしだら女)と呼ばれていました。婚約者ブレイトン(ヘンリー・フォンダ)も愛想を尽かしてニューヨークへと発ってしまいます。一年後、帰ってきたブレイトンに愛を告白しますが、彼にはニューヨークから連れてきた妻エミィ(マーガレット・リンゼイ)が。しかし、ブレイトンは黄熱病に冒され、レプラ患者が隔離される島に送られてしまうのですが。。。

▪️Overview (映画. comより)
「札つき女」「或る女」のベティ・デイヴィスで彼女はこの演技によって1938年度のアカデミー女優演技賞を獲得した。原作はオウエン・デーヴィス作の戯曲で、「札つき女」「黒の秘密」のアベム・フィンケルがジョン・ヒューストン及びクレメンツ・リプリーと協力脚色し、「この三人」「孔雀夫人(1936)」のウィリアム・ワイラーが監督に当り、「或る女」「Gガン」のアーネスト・ホイラーが撮影した。主演のデーヴィスを助けて「或る女」「北海の子」のヘンリー・フォンダ、「山の法律」「潜水艦D1号」のジョージ・ブレントが相手役を勤め、「緑の灯」「高圧線」のマーガレット・リンゼイ、「或る女」「悪の挽歌」のドナルド・クリスプ、「明日は来らず」「偽装の女」のフェイ・ベインダー、「さらば海軍兵学校」のリチャード・クロムウェル、「恋愛合戦」のスプリング・バイントン、「潜水艦D1号」のヘンリー・オニール、「高圧線」のジョン・ライテル、新顔のジャネット・ショウ等が助演している。
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