彦次郎

ケンネル殺人事件の彦次郎のレビュー・感想・評価

ケンネル殺人事件(1933年製作の映画)
3.3
博識多彩な現代の貴族(莫大な遺産で働く必要無し!)というべき名探偵ファイロ・ヴァンスが登場するミステリー。いわゆる英米推理小説の黄金時代の探偵です。
原作者のヴァン・ダイン先生は本格推理長編は6作が限界という自説を持っており出版社から心ならずも書かされた7〜12作が残念な出来という、ある意味有言実行された作家さんです。今回映画化された作品はその6作目に辺りクオリティとしては出来の良いとされる前半に相当します。
話は中国陶器のコレクターが密室で死亡しているのが発見され自殺と思われるがヴァンスの指摘により殺人事件と発覚し容疑者は7人にも及ぶというものです。
モーリス・ルブランの作品でも似たようなトリックがあったような気もしますが意外性はあると思います。
食事の邪魔をされまくる検死医が面白かったです。
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