アラフィフになって映画青年だった頃のように心から衝撃を受けたり感動して涙することは、もうほとんどない。
愛しい作品や好きな作品には出会えるけど「衝撃」は30年以上なかったかもしれない。
『第9地区』、愛しいとか好きとか通り越して衝撃でした。
序盤から中盤にかけてのモキュメンタリータッチがとても効果的でそこから、ある視点に変わっていく絶妙さよ!
第9地区で蠢く無数のエイリアンたちの陰鬱な造形!映画ではエビに似てることから'エビ'呼ばわりされているけどゴキブリやカマドウマやゲジゲジのような雰囲気。それがネコ缶を貪ったり、ゲロを吐いたりしてるんだから不快指数マックス。
ところがそんなエイリアンに感情移入せざるを得なくなる中盤以降。
ほんとにドキドキした。
パワードスーツまで出てきての銃撃戦も激アツ。
そして、あらゆる愛の物語に帰結していくラストに鳥肌でした!
最高!