みほみほ

ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタのみほみほのレビュー・感想・評価

3.6
🐷👶🗝2024年51本目🐷🌾🦅(吹替)

まず この家族 誰??ってなり、一新された事を悟って設定を飲み込んだ後は妙に寂しさを感じた。

ナニー・マクフィーは必要なければそこには留まらないからそれはそうとしても、今作はちょっとファンタジー要素が強過ぎて前作の良さが消えていたし、より子供向けになってる印象。

キャストも相まって、もう完全にハリーポッターの世界。2作目だからパワーアップさせて華やかにしようとするのは分かるけど、「あなたに必要なのはナニー・マクフィー」の描写からちょっとしつこいし、ハリーポッターに寄せ過ぎちゃうとナニー・マクフィーの良さがイリュージョンタイムで薄まってしまうのがいただけない。

吹替キャストは気合入ってんなーってすぐに分かるレベルで、有名なキャラクターの声を当ててる人が揃いに揃って逆にゴチャゴチャしていた。ハリポタ感強すぎだし、フルハウスだし、ちょっとコミカル要素含み(それは前作もだけど)ホームアローンだし。

でも矢島晶子&小林由美子が少年2人を吹き替えてて、どうしてもしんのすけ目線や「ホーム・アローン」のケビンを思うと矢島さん寄りになってしまう自分だけど、小林さんの吹き替える少年いい!って感激しちゃって、二人の共演シーン(レイフ・ファインズ登場のところ)素敵だなと思った。

前作でコリン・ファースを出演させているので、今作はどうなるかと思ったら ゴッテゴテにハリーポッターの世界。イギリスの名優を集めるとなると、不自然に偏ってしまっていつもモヤモヤするけど、日本に置き換えたら売れてる役者さんはずっと出続けていて、またこの人か〜ってなる節があるから エンタメ業界は世界共通だよね。日本でここまで豪華声優詰め込む時点で、キャストがゴテゴテなのは納得だけど…

最初は 都会の生意気っ子と田舎のわんぱくっ子の熾烈な争いを見せられてどうなっちゃうの…と思ったけど、ナニー・マクフィーが登場した瞬間の最強感が半端なくて、結果が分かりきっちゃう分、面白さは薄まってしまった。
それぞれ子供達が抱えたものが溢れ出しても、全て魔法と優しさで解決!みたいな。前作ではそれも含めて楽しめたのに、今作では ご都合主義ってやつを見せつけられる抵抗を感じちゃった。

豚さんがシンクロして空飛ぶシーンとか、爆弾とか麦とか ちょっとお腹いっぱい。そこまでやらなくても…と思ったし、映画としてのニュアンスが少し方向が変わってしまったのが寂しかった。

1作目ではあんなに気味悪かったナニー・マクフィーだけど、2作目はなんだか小綺麗になっていた気がした。もっと直視出来ないくらい鼻もブリっとしてた気がしたけど、子供も見るからマイルドにしたのかな?

これだけ不満を持ったのに…なんだあの憎い演出は…。終盤のとあるシーンが良過ぎて、思わず「素敵…」って声に出してしまった。そんな柄でもないのに、世界観に浸ってしまった。そういうところがナニー・マクフィーの魔法なのかもしれない。悔しいけど 最後はとても良かった。

キャストは本当豪華。レイフ・ファインズ出てきた時は、いつもレイフ・ファインズに頼るイギリス〜!って思っちゃったけどやっぱり嬉しい。

前作は笑って泣けて心が動いて、話もシンプルだったのに比べ、本作は詰めに詰め込んでパワフル過ぎたけど、小さい子はこの方が面白いのかな?

設定変わってしまって寂しい人も、最後まで観れば素敵なサプライズが待ち構えているので、ご安心を👶🗝

最後に書いておきたいのは、末っ子ちゃんの可愛さが異常。前作の赤ちゃんに並ぶきゃわいさ!!
マギー・スミスのキャラクターがヘンテコで𝑳‌𝑶‌𝑽‌𝑬
みほみほ

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