ゆいこ

おかあさんのゆいこのレビュー・感想・評価

おかあさん(1952年製作の映画)
3.9
田中絹代のお母さんがめちゃくちゃ良い。
娘の花嫁姿を思い描いて、幸せと寂しさを噛み締めるような表情には胸がいっぱいになった。
大好きなおかあさん...その呼びかけが胸に染みるのも、作中で母娘に深い親しみを感じればこそ。
次女や甥っ子たち年少組の成長も泣かせる。
大切なものを、方や胸に(机に)しまい、方や別れの手向けとして贈る。
さり気ない場面がかえって際立って美しかった。
クリーニング店を助けてくれる木村氏、長女に想いを寄せるパン屋の息子、事ある毎に気にかけてくれるご近所の奥さん。
あ、それからラクダ色希望のおじさんも。笑
登場人物皆心根が優しくて、それが嬉しかった。
ゆいこ

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