レイチェル

裸足の伯爵夫人のレイチェルのレビュー・感想・評価

裸足の伯爵夫人(1954年製作の映画)
4.2
わぁ…素晴らしかった。マンキウィッツ監督のことはデヴィッド・フィンチャー監督作品の『Mank』を観て人柄が苦手だと思っていたが、監督作品のなんと素晴らしい事。先入観は良くないのね。

落ち目の映画監督にマドリードの酒場で人気のダンサーマリアが見出されて、ハリウッドスターになり、次々と富豪に言い寄られ、最後は伯爵夫人になるが、その後すぐに死亡…物語は監督が彼女のお葬式で思い出を語る形で展開。

どうしてあの若さで、美貌で、突然の死。それは大人の男と女の機微。なかなかの微妙すぎる事情、やるせない。

マリアの毒母の事件も相当な衝撃。裁判の顛末はそこだけでも短編映画のよう。

マリア役のエヴァ・ガードナー様が超絶美しく、様々なドレスにうっとり。ウエストの細さにびっくり。そんな彼女の秘密とは…

ハンフリー・ボガート演じる映画監督はマンキウィッツ監督自身の投影なのかな。映画制作の裏事情などもあってとても興味深い作品。観て良かった。
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