ムック829

ソナチネのムック829のレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.0
暴力団同士の抗争に、助っ人として沖縄に派遣されたヤクザの話。

なんとなく北野武マラソン。「その男、狂暴につき」がシリアスだったのに対し、こちらはかなり楽しいシーンが多くて面白かった。
済み渡る沖縄の空の下、ヤクザ家業から一時解放された兄貴と舎弟。そのやり取りが楽しくて微笑ましくて。
舎弟の勝村政信と寺島進のズッコケ二人組が凄くいいんですよね。紙相撲をリアル人間でやっちゃう発想は天才的すぎて声を出して笑ってしまった。

だけど北野映画らしくバイオレンスも当然あり、予想だにしないタイミングで命が奪われていくのに唖然。
エレベーターでの抗争はカメラワークがかなり印象的で素晴らしかった。

兄貴と舎弟の素敵な関係性を見せられた後、あっさりと散っていく命の儚さ。なんとも切なさが募る映画でした。
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