このメンツでアトラクション
ストーリー
ある日、リーは二人の息子を連れて20年ぶりに実家へと戻って来る。姉のベッシーが白血病にかかっていることを知り、骨髄移植の検査を受けるためだった。
主演 ダイアン・キートン
共演 メリル・ストリープ
レオナルド・ディカプリオ
ロバート・デ・ニーロ
泣いた。
家族に単純という言葉はなく「複雑に絡みまくった玉」なのだ。
愛に怯え、愛から逃げてきた人々の最後のチャンス。向き合い方は人それぞれでも、人生においていつかは逃れられない"運命"をこの作品で見せてくれた。
例えそれが"白血病"であっても。
変にリアル。
家族の描写が複雑な愛の上に成り立ち、愛に怯えながらも新しい出会いを楽しむ事ができる。会話のシーンは見てるこちら側がヒヤヒヤ。嫌な奴がいても何故だが嫌いになれない。それはきっと"家族"だから。
確かに現代の映画に比べると今作は上っ面映画に見えるかも知れない。
「もっとレオナルドやチャーリー、子供の事を考えろ」とか「大人が逃げるな」等様々な意見が出てきそうだが、この映画を見て感じたのは「逃げる事も楽じゃない」
逃げたいものから逃れられず、向き合わないといけない存在から離れてしまう。
「人生を諦める」そう考えがちだが、視点を変えれば人生は豊かになるのかも知れない。
そんな切ない感情を引っ張り出され、うまく映画に引き込まれた。
キャストがとにかく素晴らしい。
主演のダイアンキートンはこの年のオスカーにノミネートされ、他にもメリルストリープやレオナルドディカプリオ、ちょい役ロバートデニーロ。
個人的に叔母役のグウェンヴァードンがめちゃくちゃ良かった。泣ける。
個人的に思ったのはデニーロのシーンをカットして他に必要なシーンがあったはず。
ただでさえ尺が短めなのに余計なユーモアだった。そこを削れば早足にならずもっと濃厚な内容を描けたのではないだろうか?
しかし驚いたのは、1996年以前のフロリダディズニーワールドが劇中で出てくる事。
しかもかなりの長尺。
このメンツが現地に行って撮影をしてると思うと羨ましい。
あるアトラクションに乗るシーンがあるのだが、その時のレオナルドディカプリオをみて「この後、彼は2度とディズニーワールドにいけないのか(タイタニック公開後)」と思うと、そんな人生は嫌だなと変にディカプリオの事を考えてしまった。
様々な想いに馳せる時間は有意義であり、複雑な時間こそ家族を確固たるものとするのかも知れない。
かなり好みの作品であった。