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白と黒の恋人たちのleylaのレビュー・感想・評価

白と黒の恋人たち(2001年製作の映画)
3.7
たまに浸りたくなるフィリップ・ガレル監督のスタイリッシュな雰囲気。ゴダールやトリュフォーでお馴染みの撮影監督ラウール・クタールによるモノクロの映像が美しい。ピアノの音もおしゃれ。

まだ芽の出ない若い映画監督フランソワと女優を目指すリュシーとの恋。リュシーを主役に反・麻薬のメッセージを込めた作品を作りたいフランソワは、資金集めのため麻薬の運び屋をやるという皮肉なストーリー。ラストもますます皮肉な展開。

自伝的な作品が多い印象のフィリップ・ガレル監督。今作も自分のことを少しは投影していそう。麻薬で亡くした元カノとは、元妻のニコ(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)を匂わせているのかな。

前半イチャイチャな2人の後半でのギャップ。念願だった映画製作を通して遠ざかる2人の関係性が悲しい。
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