黒旗

サン・スーシの女の黒旗のレビュー・感想・評価

サン・スーシの女(1982年製作の映画)
3.3
人物描写は「痒いところに手が届かない」感。被告として法廷に立つ男の動機を表すにしては、続く少年期の描写では足りない気がしてしまう。夫人に熱を上げたナチス協力者も、もっと下衆に描いてやっていいのにと思う。ピカピカのシトロエンと「ぶらぼー、マックス」で喝采を浴びる老婦人は良かった。過酷な時期に自ら主役を望んだシュナイダーさん。本人にその気はなくとも、本作は心の闇に少なからず手を貸してしまったかなあという気がする。個人的な考えだが、遺影や家に飾る故人の写真は若く元気な時代のものでもいいだろって思う
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