のわーる

アモーレス・ペロスののわーるのレビュー・感想・評価

アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)
4.3
メキシコシティを舞台とした3つの物語。1つ目は禁断の恋に溺れる青年と兄嫁の物語。2つ目は妻子を捨てた不倫男と有名モデルの物語。3つ目は愛犬と暮らす孤独な殺し屋の物語。それぞれの物語が影響し合い、1つの事故で交わる。

喪失の物語。メインキャストたちは初めから何かが欠けていて、事故によって更に何かを失ってしまう。日常、お金、理性、健康、家族、恋人、信頼、未来、愛、幸せ…失うのは大切なものばかり。

そしてこれは犬の物語でもあって、犬を愛する人々の物語でもある。どの物語でも飼育されている犬が展開を左右する重要な役割を担っている。

身から出た錆。それに苦悩する人々。決して共感はできないけど、人間らしくて嫌いにはなれない。
楽天的で情熱的でとても素直なメキシコの国民性が表れている作品。
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