🍒💰2024年54本目💰🍒(吹替)
突き抜ける なにかがあるわけでも、ド派手な展開があるわけでもない。だけど ずっとじわじわ面白い。そして なんて事ないシーンなのに、俳優陣が絵になってて 淡々としてるのに何故か観入っちゃう魔力。
日常を観ているようで、とてつもなく非日常。ぶっ飛んでいる会話の一つ一つがヘンテコで、唐突な短絡バイオレンスも不意に笑いを誘い、力抜けちゃう。デニーロのキャラいいなぁ…
監督の性質からして、とんでもない奴らが集結して自爆していくようなイメージがあったが、自分が今まで触れてきたタランティーノ作品とはちょっとニュアンスが違って、突如ラブストーリー決め込むミドルの程よい気品と味わい深さが良かった。内容としては物足りなさはあるけど、それでもここまで観客側の関心を損なわずにラストまで持って行ける空気感を作り出せるって凄いわ。
吹替キャストが最高。特にサミュエル・L・ジャクソン(大塚明夫)とロバート・デ・ニーロ(津嘉山正種)の掛け合いがツボにハマり過ぎて、終盤の車内のシーンは衝撃の面白さだった。
一見穏やかに見えるロバート・デ・ニーロのクレイジーな面が垣間見える瞬間もなかなか良かったけど、そこにサミュエル・L・ジャクソンのクレイジーがぶつかり合って、言葉に出来ない妙な面白さが生まれてた。
タランティーノ作品っていつも長いので、ちょっと重い腰を上げないと観れない場面が多いのだけど、100分〜120分に留まる映画が多い中で長尺で通せる実力とセンスを感じるし、普通に別の人が同じ内容で撮ったらつまらなくなりそうな内容なのに、クセになる作品を生み出せるのだから人気なのも納得してしまう。
度々サミュエルが起用されているけど、タランティーノ作品に欠かせない独特な持ち味のハマり方が異常なので、相性が良いんだろうな。サラサラポニーテールサミュエル最高だった。
ちょっと切ない、だけどおしゃれな終わり方なのも良かった。熱があるようで爽やかで、チェリーさん素敵だった。