kazu1961

どん底のkazu1961のレビュー・感想・評価

どん底(1936年製作の映画)
3.6
▪️JP Title :「どん底(1936)」
Original :「Les Bas-Fonds」
▪️First Release Year : 1936
▪️JP Release Date : 1937/11
▪️Production Country : フランス
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2020-601 再鑑賞
🕰Running Time : 95分
▪️Director : ジャン・ルノワール
▪️Writer : ユジェーヌ・ザミアティン
▪️MusicD : ジャン・ヴィエネル
▪️Cast. : ジャン・ギャバン、ルイ・ジューヴェ、ウラジミル・ソコロフ、ロベール・ル・ヴィガン、シュジ・プリム、ジュニー・アストール
▪️My Review
ラストは2人で40ルーブル。。。シュールだけど、これからの希望の光が見えますよね。
ルノワール版映画『どん底』は、フランス映画史に名を遺したジャン・ギャバンとルイ・ジューヴェのダブル主演。しかも、原作とは決定的に違うのが後味の良さにあります。原作の設定をオリジナルの帝政ロシアから現代のパリに移し、救いようの無い物語から、独自の大らかさを湛えたルノワール流の『どん底』にしているのがミソですね。

物語は。。。
男爵(ルイ・ジューヴェ)はとうとう財産を使い尽くし、最後の運命を賭けた賭博にも負け、死を覚悟します。一方、場末の木賃宿に住む親譲りの盗っ人ペペル(ギャバン)はその世界を出ていくことを強く望んでいます。彼がある夜忍び込んだ邸が男爵の家。自殺を図ろうとしている男爵を止めたことから、一晩を二人で語り明かし、男爵は彼らの木賃宿の仲間となります。宿の主人コスツィリョフの女房ワシリーサはペペルに浮気心を疼かせていたが、彼が好きなのはその妹のナターシャでした。彼女の愛情により今の稼業から足を洗う決意をしていたペペルだが、姉妹は彼をめぐって争します。ある夜夫婦揃って妹を痛ぶるワシリーサ。叫ぶナターシャにペペルは彼らの部屋に飛び込みコスツィリョフを殴りつけました。中庭に逃れた彼ですが、下宿人たちに嬲り殺しにされてしまいます。ワシリーサは嫉妬に狂って、犯人はペペルだと警察に訴えました。ナターシャはひたすらペペルの帰りを待ちます。そして出所したペペルは門の前に立つ彼女を見つけ、二人は新生活へと旅立ちますが、見送る男爵はすっかり宿に根を生やしてしまっていました。。。

富める者と持たざる者の絶望と希望の交錯と対比を描いて、しみじみと人生とは、を考えさせる作品です。 そして、お金よりも女性や友人が希望の存在だということをメッセージとして伝えています。どんなに目の前を暗闇が覆っていても、ほんの少しでも希望の灯が見えると人間は頑張れる、というメッセージは共感を持つことができますね。

▪️Overview
マクシム・ゴーリキーの有名な戯曲の映画化で、フランス第一流の監督として知られているジャン・ルノワールが監督に当たったもの。戯曲の改作にはE・ザミアチンとジャック・コンパネーズが協力し、ルノワール自身「女だけの都」「我等の仲間」のシャルル・スパークと協同で脚色し、台詞を書いた。撮影は「沐浴」のF・ブルガースがジャック・メルカントンと協力し、音楽は「シュヴァリエの流行児」と同じくジャン・ヴィーネが作曲しロジェ・デゾルミエールが演奏指揮した。出演俳優は「我等の仲間」のジャン・ギャバン、「女だけの都」のルイ・ジューヴェ、「禁男の家」のジュニー・アストル、未輸入の「マイエルリンク」のシュジ・プリム、「南方飛行」のジャニー・オルト、「乙女の湖」のウラジミール・ソコロフ、「ゴルゴダの丘」のロベール・ル・ヴィギャン、「外人部隊(1933)」のカミーユ・ベール、歌い手として名あるアンドレ・ガブリエロその他である。(引用:映画. com)
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