ノルウェー、ベント・ハーメル監督作、あったかい話だな。鉄道運転士一筋40年のホルテンさんがとうとう定年退職を迎える、その最後の日に限って遅刻してしまったことから起こる人間ドラマ。
端から見ると冒険てほどではないが、毎日真面目に鉄道運転をしていたホルテンさんにとっては冒険なのだな。
たまたま偶然が重なって起きた出会いとほんのり奇妙な出来事。
空港たらい回しにされたり、普段ならしない些細な楽しみをしてみたりと、遅刻したかわりにまるでホルテンさんの世界が広がったようだった。
ちょっとシュールに見える出来事があるのも良い。
家族を思いながらも仕事一筋の彼にとって定年は人生の大きな出来事、新たな人生をまた歩んでいくであろうラストがまた良い。