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醜聞(スキャンダル)のkazu1961のレビュー・感想・評価

醜聞(スキャンダル)(1950年製作の映画)
3.6
▪️Title : 「醜聞 スキャンダル」
Original Title : ※※※
▪️Release Date:1950/04/30
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-096 再鑑賞
▪️My Review
三船敏郎のバイク姿もカッコいいけど、駄目な弁護士役の志村喬あっての作品ですね。
巨匠黒澤監督の初の松竹作品で、若き日の秀作です。
全編を通して、昔も今も変わりないマスコミの愚劣なスキャンダルのあり方と、マスコミが発する誤った情報だけで突っ走る社会そのものを徹底批判しています。また、中盤以降は志村喬演じる欲にまみれた弁護士蛭田の人間的再生がクローズアップされます。いかにもヒューマニズムの尊さを訴え続けた黒澤映画らしい作品です。
また、そのアンチテーゼとして、蛭田の娘で結核を患う少女に扮した桂木洋子に汚れなきものへの想いを込めています。黒澤作品ならではの深いメッセージ性ですね。
個人的には、世俗にまみれた弁護士・志村喬とサラリーマン?左卜全とが“蛍の光”を謳いながら自身がら生まれ変わることを望んでいる姿が印象的でした。
物語は。。。
新進画家の青江(三船敏郎)は、温泉で偶然知り合った声楽家・美也子とのスナップ写真をネタに、事実無根のスキャンダルを雑誌によってでっちあげられる。憤る青江に、酔いどれ弁護士の蛭田(志村喬)が弁護を申し出るが。。。
若き黒澤監督の秀作です!!

▪️Overview
黒澤明が初めて松竹に招かれメガホンを取った作品。脚本は「野良犬(49)」と同じく菊島隆三との共著である。新進気鋭の画家(三船)と美しい声楽家(山口)が偶然出遭ったところを雑誌記者に盗撮される。まったくの醜聞(スキャンダル)に巻き込まれていく二人。物語の舞台はやがて裁判へ……。いたずらに醜聞を追うジャーナリズムを糾弾する一方で、後半は志村喬演じる弁護士の心情・行動が焦点となっていく。(引用:映画.com)

第24回キネマ旬報ベスト・テン第6位。出演は、三船敏郎、山口淑子、桂木洋子、千石規子、小沢栄太郎(俳優座)、志村喬など。
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