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ミルクのponzのレビュー・感想・評価

ミルク(2008年製作の映画)
3.7
1970年代のサンフランシスコ、カストロ通り。
ハーヴェイ・ミルクという実在の人の話。

「ゲイの権利(ゲイであることを理由に解雇されないことなど)を認めることは、アメリカの基盤である家族の価値観を崩壊させる」
と話した女性候補者が出てきた。
今日本でも同性婚についての議論で似たような発言をする政治家がいる。
まだまだ世の中は変わっていないと感じる。

「自殺する。明日両親が自分を病院に連れて行くという。僕を治すために。」
と電話してきたゲイの男性に
「君は病気じゃないし間違っていない」
と真っ直ぐに言うハーヴィ。
真摯で、ほしい言葉をくれる人だ。

「90%のストレートに10%の我々を認識させるには、我々が誰かを知ってもらわないと。全員カムアウトすべきだ。ストレートの連中の身近に1人はゲイがいることを分からせなくては。」
というハーヴィ。
みんな動揺していた。やはりカムアウトは嫌なんだ。
精神疾患も同じことが言える。
みんな知らないから自分とは関係ないと思うし差別的になる。
でも実際は身近に多くの精神疾患を抱えた人がいる。
分かってもらえたらどんなにいいか。
そのためにカムアウトが必要なのは分かるが、言いたくないし差別や対立を生みたくないのもすごく分かる。

「本気で政治的な力を持ちたいと思うなら真実を話さなくては」
刺さるセリフ

戦う人は行動力がすごい。
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