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ファインディング・ニモの店長のレビュー・感想・評価

ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)
4.5
親と子という立場で再視聴。

不幸な出来事があり、過保護にならざるを得ない父と、年相応に冒険心を持ち悲劇に陥るニモ。

狂気的なまでの父親の勇気の冒険と、ニモは水槽にて良いメンター、仲間に恵まれて少しずつ自分の殻を破っていく。登場人物が全て嫌らしくなく、かつ本当の意味で人の事を想う魚たちばかりなので、すべての会話、勝利のシーンが限りなく心地よい。

最後の網のシーンはマスターピースだと思う。目の前でせっかく取り戻した息子を二度と離さないという気持ちと、ニモが成長し力を持って仲間を救いたいという気持ち、それの葛藤が痛いほど分かるし、それを託したマーリンも今まで試練を乗り越えたニモも二人ともかけがいのない体験であったと思う。

マーリンの手を離すシーン、そしてそこで「子を信じる」という事を覚える描写が、本編全体で描きたかったテーマを長い間丁寧に描写し、この演出が来ているので感動する価値があった。
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