さりさり

子熊物語のさりさりのレビュー・感想・評価

子熊物語(1988年製作の映画)
4.0
くまのプーさんが好きです。
でもこれは本物の熊の話。

不慮の事故で、優しかった母さん熊と死別してしまった子熊。
母さん熊の亡骸の側で眠る姿が悲しい。

やがて全てを悟ったかのように、子熊は一頭で旅に出ます。
途中、人間に撃たれて負傷した雄熊と出会い、そこからは二頭での暮らしが始まります。
まだまだ母親が恋しい子熊が、雄熊に寄り添いながら眠るシーンが愛おしい。

カエルを追いかけたり、蝶と戯れたり、そんな些細なシーンがとても微笑ましかったな。
“子供”って、人間でも動物でも同じように無邪気で愛らしいんだね。

ドキュメンタリーかと思ったら、きちんとしたストーリー性がある物語でした。
勿論、無駄なセリフなんて一切なし。
映像だけで全て伝わる細やかさ。
思わず涙してしまうシーンや、ドキドキハラハラシーン。
「これ、どうやって撮ったんだろう?」って映像も出て来る。
特に雄熊の迫力が凄かった!
熊に演技指導したのかな?って思ったほど。
中に人間が入ってるわけじゃないよね? 笑
やっぱりこの雄熊は、タレント熊さんなのかな。
だったらすごい名優です。

人間や動物が生きていく上での悦びとは何か。
ラストに出て来る教訓が素晴らしい。

あまり知られていない映画だとは思いますが、今回観て良かったです。
子熊の愛らしい姿に、すっかり癒されました。
あぁ、可愛かった!
さりさり

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