新年早々、令和6年能登半島地震が起きた…。早く絶望が希望になるよう願います。
さて、この映画も1990年のイラン大地震で起きたことで作られた。
キアロスタミ『友だちのうちはどこ?』の撮影地であった村が大地震により被害を受けた。あの映画で主人公を演じた少年を探しに行く物語。
ドキュメンタリー風のフィクション映画で、ずっと監督とその息子が車の中で話している。
でも、それが飽きずにずっと観ていられる。倒壊した建物から瓦礫を撤去する人々を映した長回しが素晴らしい。それに、林の中のゆりかごと赤ん坊。
目的の村についてからはあんまり面白くない…。それでも、あのジグザグした道をかけ上るのがなんだか希望に満ちていた。最後のワンカットも良い。
キアロスタミの作品の中では微妙でしたが、今の時代にこそ観てほしい一本。