なんでか知らんがオーソン・ウェルズ監督作だと勘違いして見てた。普通にアングルがけっこう面白くてマイナーなやつを適当に見ても十分見ごたえあることが分かって良かった。
フィルムノワールって言うにはなんだか軽薄な印象なのがかえって面白い。脚本ジョゼフ・コットンというのが作用してかなぜかずっとシュールというかピントがズレてるというか微妙に笑っていんだかどうだか分からん描写が多い。そして最後まで見てみると、ジョゼフ・コットンは終始ビビり散らしながらもどこか命知らずで、ただの一般人なのに何とか死線をくぐり抜けてしまうというシュールコメディという見方で間違ってなかったことが示されるのだ。これ多分時代が時代ならシリーズものになってる。
アバンタイトルがションベンチビるほどキレキレですごい。ところどころキマってる絵面が多くて良かった。わりと力技ストーリーなんだけどなぜか許せる珍品。面白いんだかつまらないんだかよく分からん。けど嫌いじゃない。