似太郎

バイキングの似太郎のレビュー・感想・評価

バイキング(1957年製作の映画)
4.3
チープなB級風味の『グラディエーター』或いは『ブレイブハート』みたいな史劇でかなりモンドな出来栄え。

全編、カーク・ダグラスにトニー・カーチス、アーネスト・ボーグナインの気合いの入った演技合戦が繰り広げられ男臭く野蛮な雰囲気が素晴らしい。

肝心のストーリーはたしかにご都合主義的だが、名匠リチャード・フライシャーだけあって安定感のある画作りとスペクタクルに満ちた中世北欧の世界観は凄い。手に汗握る決闘シーンに思わずワクワク❗️

本作より後に公開された『ベン・ハー』や『スパルタカス』と比べ全く批評家が相手にせずヒットすらしなかったようだが、私はむしろ本作の方が内容的にスッキリしていて好みだった。

やはりリチャード・フライシャー監督作品には「映画の心」がある。彼は純粋に映画を信じている。そんな監督ならではの活劇魂が炸裂した史劇の逸品だと感じる。
似太郎

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