【人生初ブルキナファソ映画】
カンヌ国際映画祭で、小栗康平の「死の棘」と同時に審査員特別グランプリを受賞したブルキナファソ映画。
アフリカ映画はなかなか日本で観ることができない。南アフリカ共和国なら、近年見かけるが、ブルキナファソと聞くとピンとこない。
しかし、今回観たブルキナファソ映画「掟」は非常に面白かった。
放浪の旅から帰ってきた男は村の異変に気付く。なんだか、ヨソヨソしい。
自分の恋人が村長命令で、夫人になっていたのだ。
恋人も嫌々承諾したと聞いて怒りに燃える男は、こっそり恋人と情事を交わすのだが、案の定バレる。
スレイマン・シセのマリ映画「ひかり」もそうだが、アフリカの部族は村長ないし部族長が絶対的な権限を持っており、
日本やアメリカなんかとは違って、
ボスの逆鱗に触れた際の制裁がエゲツない。
アメリカの部族と聞くと、陽気だったり、怒りのデス・ロードのように荒ぶっているイメージが強いが、この「掟」の部族はネチネチ、ネチネチと非常に嫌らしいイジメをしてくる。
「死の棘」さながらイヤーな傑作であった。