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スウィート・ロードのtetsuのレビュー・感想・評価

スウィート・ロード(1989年製作の映画)
4.0
大学で部活の後輩が激推ししており、VHS版をわざわざダビングしてくれたため、みんなで鑑賞。
(実際に観たのはだいぶ前。)

ある事情で、心を閉ざすようになってしまった少年・ジミー。
保護施設へ預けられてしまった彼は、腹違いの兄・コーリーの手によって脱走するが、親や賞金稼ぎなど様々な人間たちに追われることに……。
凄腕ゲーマーの顔を持つジミーは、道中で出会った仲間たちも引き連れ、カリフォルニアのユニバーサルスタジオで行われるゲーム大会へと向かう。

『ピクセル』や『レディ・プレイヤー・ワン』の先駆けとも言える元祖ゲーム映画。

おおまかなストーリーとしては、『スタンド・バイ・ミー』にも通ずる青春ロードムービーといった印象で、随所随所にゲームのプレイシーンが登場する作品。

また、任天堂がスポンサーとなっているため、発売前の『スーパーマリオブラザーズ3』や、手袋型のコントローラー"パワーグローブ"が登場したりする。
(そして、しれっと、元祖『スパイダーマン』こと、トビー・マグワイアさんのデビュー作だったりする。笑)

頼れる女の子が仲間になったり、イケメンなライバルが登場するなど、若干、『ハリー・ポッター』シリーズにも通ずる個性豊かなキャラクター設定も楽しい。

序盤はスローペースながらも、彼らが一同に会するクライマックスのゲームバトルは最高で、『ボヘミアン・ラプソディ』並みに後半の追い上げが素晴らしい作品でもあった。笑

そして、90年代アメリカを写し出した独特な空気感も魅力的。
テレ東地上波で放送されていたB級映画が好きだった自分にとっては、かなり、たまらない部分だった。笑

というわけで、隠れた名作といえる本作。
TV映画のように、若干、描き方の雑さはあれど、思いのほかホロリとさせられた結末には、期待以上の満足感が得られる傑作でした。

P.S.
ちなみに、激推ししてくれた後輩は、ペルーに行ったとき、初めて鑑賞したらしいです。(どういうことだよ。笑)

参考
AVGNが映画『The Wizard(スウィート・ロード)』とマリオ3をレビュー(EP46)のコンテンツツリー - ニコニ・コモンズ
https://commons.nicovideo.jp/tree/sm7073338
(現在、本作は廃盤。中古のVHSか海外版ディスク以外の鑑賞方法がないため、こちらの解説動画を参考にしてみてもいいかもしれません。)
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