ハレルヤ

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイアのハレルヤのレビュー・感想・評価

3.8
ジャーナリストのマロイの前にルイという男性が現れる。自身がヴァンパイアだと語る彼の200年に及ぶ壮絶な半生を描くゴシックホラー映画。

有名だけどそういえば見たことがなかった映画の1つ。ヴァンパイアとして永遠の命を持った青年ルイの軌跡を自分自身が語り部となり振り返っていく形。

妻子を失い自暴自棄になっていたルイの元にレスタトと名乗る男が現れ、彼は自分がヴァンパイアと話す。ルイを自らの相棒として選び、彼に永遠の命を授ける。

生きていくのに生き血が必要で、躊躇もなく人を殺すレスタトと人としての良心が捨てきれないルイ。この2人のキャラクターが実に対照的でした。

ルイは両親を失った少女クローディアを死なせないために彼女をヴァンパイアにしてしまう。何年経っても大人になれず、子供の姿のままで悩み苦しむクローディア。後に大活躍するキルスティン・ダンストが当時12歳とは思えない名演を見せてくれます。

そしてルイとレスタトの対立。他のヴァンパイアたちとの戦いなど、様々な局面とルイの葛藤が展開されます。

ルイにはブラピ。レスタトにはトム・クルーズ。パリのヴァンパイアにはアントニオ・バンデラス。ジャーナリストのマロイにはクリスチャン・スレーター。とにかく超豪華キャスト。いつもはヒーローのトム・クルーズが珍しく悪役。他にも悪役を演じているのは「コラテラル」くらいでしょうか。なかなかのハマり様でしたね。

人間と吸血鬼の狭間で苦しむルイ。ダークな作風も相まってその苦悩が伝わってきます。メイクや衣装、音楽も上品な仕上がりでオスカーノミネートも納得。なかなか壮大な物語なのに2時間ほどに収まっているのも組立の巧さが感じられましたね。
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