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アトミック・カフェ
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『アトミック・カフェ』に投稿された感想・評価

TS

TSの感想・評価

3.7
【核兵器に対する捉え方】79点
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監督:ケヴィン・ラファティ 他2人
製作国:アメリカ
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:89分
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映画用のナレーションを一切排し、当時のニュース映像やインタビュー映像だけを巧みに編集して完成させたドキュメンタリー映画です。かのマイケルムーアも、今作を見て映画監督を志すようになったようです。Atomicという負のオーラ満載の単語を使いながらも、今作の構成は驚くほどに陽気。そう、当時のアメリカ国民が核兵器に対してどう思っているのかがわかってしまうのです。
核兵器は抑止力どころか、長い長い戦争に終止符をうった英雄とみなされているのです。

今作は、アメリカがエノラゲイで広島に原爆を投下した事実から映されます。トルーマンのあのにやけようが妙に印象的でした。恐ろしいことに、日本が克服しなければそれ以降十数発を投下する予定だったそうです。何故広島を狙ったのかというインタビューもされていますし、焼け野原の広島、そして被爆した方の痛ましい映像なども取り上げられています。それから映像は戦後の水爆実験などに焦点をあてていきます。

先述した通り、今作の恐ろしいところは、当時のアメリカ国民の核兵器に対する感情を読み取れてしまうところにあります。今でこそ核兵器廃絶をうたいあげる世界ですが、当時のアメリカ国民はそんなこと微塵も思っていない。核兵器は賞賛され、Atomicという言葉はいわば「スーパーマン」のような正義の味方として使用されるのです。今作のタイトルも、そういうカフェがあったということで驚きを隠せない。おまけに核兵器を扱う映像なのに陽気な音楽、歌詞が流れ続けます。このギャップは一体なんなのだろうか。

また、ソ連と冷戦下に入ってからのアメリカでの核兵器対策が興味深かったです。ピカっと光れば即座に作業をやめて伏せる。そんな動作を国民は教え込まれ、それが映像に残されています。この変容が面白い。それまで自分たちだけが持つ英雄と思っていたものが、最も敵対視する国も持つことになる。その恐怖は計り知れず、このような訓練がされたのでしょう。

一から映画を作成するという点では、今作を仕上げた監督たちはほとんど何もしてないと言えるでしょう。ただし、これらの映像を巧みに編集したことこそがこの監督 たちの腕であり、社会派ドキュメンタリー映画として今も名を残しているのでしょう。
記録。
核は世界を救ったか。

ご存知の通り我が国は世界で唯一、核兵器による被害を被った国。そんな日本国民にとっては複雑なドキュメンタリー作品が本作。

サイレント作品ではないもののナレーションは一切無し。全て1940〜1950年代の様々な媒体のフィルムやラジオ音声等の素材の組み合わせで構成される。

その素材の数々は貴重かつ今の目線で見ると良くも悪くも新鮮で、核実験の様子を収めた記録映像やプロパガンダ映画の一幕には色んな意味で驚かされる。

当然、広島・長崎への原爆投下についての実際の映像も使用されており、その悲惨さについては伝え聞く以上の説得力をもって目に飛び込んでくるのだけど、それ以上に当時のアメリカ国内の大衆に巻き起こった祝福ムードには流石に面食らってしまう。

本作は、核兵器が如何に危険で残酷であるかという真実が政府やメディアによって覆い隠されてきた黒い歴史を明るみにする。現代の目線で見ると信じ難い。でも当時の民衆にとっては効果的だったのだろう。

認知されていないものは操作しやすい。
皆んなそれを知らないから。当時の民衆にとって核は未知だった。では現代は…?

身近な未知があるこのご時世、騙されないようにしたいものだ。
スターシップトゥルーパーズの系譜。プロパガンダ風反戦映画。すごいのは全て実際に撮られたインタビューやプロパガンダ映像を編集して、いかに戦争が下らない最低の行為なのか、アメリカ政府が糞なのかを描いているところ。
日本に原爆落とした軍人が満足気に当時の様子を語る映像にはマジで吐き気した。こんな事は絶対に繰り返してはいけないと本気で思える映画だった。
焼野原の映像見せ付けられた後に、他国がこぞって原爆を政治の駆け引きに使う様子を見るとほんと気分悪くなった。

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