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死神の谷/死滅の谷のkazu1961のレビュー・感想・評価

死神の谷/死滅の谷(1921年製作の映画)
4.3
▪️Title : 「死神の谷」
Original Title : 「Der müde Tod」
▪️Release Date:1923/03 公開
▪️Production Country: ドイツ
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-108 再鑑賞
▪️My Review
蝋燭の長さが寿命。。。炎が消える時は生命が消える時。。。愛は宿命を超えることができるか。。こういう本質的な命題は100年前も変わりません。
本作、「メトロポリス」のフリッツ・ラング監督の幻の傑作ですね。とにかく儚く美しい作品です。
本作は公開時は「死滅の谷」と呼ばれ、幻とされてきた作品です。今観てもなお、美しく神秘的な映像表現は、ドイツ表現主義において最も評価の高いフリッツ・ラングならではです。
脚本はラングの妻、テア・フォン・ハルボウ。彼女がリバイバル上映の時に死亡したことから不気味な映画として話題になったそうです。
さらにこの作品は、ラングの母親が亡くなった後に撮影されたもので、死ぬべき運命についての監督の想いと哀れみに富んだ作品になってるんですね。
物語は。。。
結婚を間近に迎え、幸せそうな恋人たち。しかし、突然現れた死神によって男は連れ去られてしまいます。女は「どうか、彼を助けて」と嘆願します。死神は彼女を哀れに思い、ある挑戦を申し出ます。それは3つのロウソクの灯火を消さない事。。。そして中東、ヴェネツィア、中国を舞台にした3つの悲劇的ロマンスが描かれます。。。

本作は公開されてから100年近く経っているのにも関わらず、圧倒的な映像美と驚くべき特殊技術、感動を呼ぶストーリー展開など、まったく時を感じさせない傑作ですね。

▪️Overview
もとの題名は『死滅の谷』(しめつのたに、独: Der müde Tod)。1921年に公開されたドイツ表現主義映画。ジャンルとしてはファンタジー映画・ロマンス映画・ホラー映画にカテゴライズされる。『マハーバーラタ』森の巻(英語版)の中のサヴィトリとサティアヴァン(英語版)から想を得たもので、中東、ヴェネツィア、中国を舞台にした3つの悲劇的ロマンスが描かれる。監督はフリッツ・ラング。(引用:Wikipedia)

原作及び監督はフリッツ・ラング氏である。俳優には馴染多い人の顔が沢山見える。「カリガリ博士」等のリル・ダゴファー、「白痴(1921)」出演のワルター・ヤンセン、「カラマーゾフ兄弟」「世界に鳴る女」等のベルンハルト・ゲツケの三人が主役である。その他「ドクトル・マブゼ」主演のルドルフ・クライン・ロッゲ氏も主要な一役で腕を振るっている。無声。(参考:映画.com)
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