ジミーT

インファナル・アフェアのジミーTのネタバレレビュー・内容・結末

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

個人の感想というやつですが、これは「ブレードランナー」「フェイス/オフ」と並ぶ「哲学アクション映画」(??)の最高峰だと思います。

何というか、「熱い」「重い」「救いがない」の三拍子に、「長くない」を追加すれば四拍子揃った21世紀の名作です!

潜入捜査官と潜入香港マフィアの話なのですが、重要なのは「今回の君の使命だが・・・」みたいなミッションとして下された潜入ではなく、警察学校の時からすでにその世界に入れられていたんですね。
これがもう卓抜な設定で、「潜入」がミッションを超えて「生(せい)」となり、善悪のハザマで生きてきた「人生」になっているわけですよ。一種の「被造物」として運命づけられた人生。
だからアクション映画を楽しみながら、こちらも色々考えさせられてしまうんです。善とは何なのか。悪とは何なのか。自分はなぜここにいるのか。自分を運命づけてる者は誰なのか。それはいつまで続くのか。自分は何者なのか。というようなことを。

若い頃に「その上の者」によって善悪のハザマで生きてゆくことを運命づけられたこの2人は、「ブレードランナー」のレプリカントのようであり、同時に「フェイス/オフ」のジョン・トラボルタとニコラス・ケイジでもある。言ってみれば、この二例の進化系なのです。しかし、それはどの方向への「進化」だったのか・・・。
ポリス・アクションの形をとりながら「◯◯特警」とか「△△コップス」とか「潜入××」ではなく、「無間道」という題名が何よりも「哲学アクション映画」としての正体を物語っているでしょう。

しかし映画自体はコムズカシイものではありません。とても歯切れのよいアクション映画で、しかも100分という生活応援上映時間。傑作という他ありません。

追伸1
というわけで、mocoさん、ホントに素晴らしい映画をお勧め下さってありがとうございました!うーん、もう一度観よう。

追伸2
アンディ・ラウもトニー・レオンも素晴らしい名演でしたね。
アンディ・ラウが渋メンになっていましたが、凄く痩せていて驚きました。ある時は仲村トオル、ある時は武田真治、またある時はにしきのあきらにそっくり。

追伸3
トニー・レオンには個人的な想い出と思い入れがありますが、これ以上長くなるのは避けたく、このへんでやめておきます。

参考資料

Filmarks
mocoさんのレビュー
2023年11月23日
ジミーT

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