ジョージの人生は自分とかぶる。
人に八つ当たりする所以外は。
彼の不幸は自ら招いた部分もある。
だけどそこには追求されず。
ポッターに必要以上に目をつけられたのは行き過ぎた言動によるものもある。
ジョージという人物の解像度が低い。監督自身がジョージという人物を理解しきれていない。
自身の体験、思想が乗っかっていない。『クリスマス・キャロル』の上辺だけをすくっている。
彼の不幸はリアルで痛い。現実に天使は降ってこない。
ラストは予定調和という名のファンタジーでハッピーエンド。
だが、彼の世界に天使がいなければ…。どうなったかは予想がつくはず。
彼はみんなの救いだった。だけど彼には天使という予定調和しかなかった。
結局自分で考えないといけない。でもどうにもならないことだってある。
ジョージの優しさと予定調和に甘えた、浅い淡い夢物語。
星1評価した『三十四丁目の奇蹟』より評価は低い。
古い映画だから致し方ない部分もあると思う。
『クリスマス・キャロル』がオーパーツすぎたか。
あれは悪が主役で一貫してファンタジーコメディだから成立してる。
そして、その悪に救いがある。解像度が高くて理解がある。そもそも悪なんてものは存在しない。
愛と赦しに満ちた作品。
この映画は全て逆を行ってる。
奇をてらっただけで何も分かってない。
肯定になってない現実は甘くない他人事でしかない誰も手なんか差し伸べてくれない。
人の不幸から学ぶものはもうない。
天使が降ってくるまで面白みもなくて夢現(ゆめうつつ)。
半目で見ていた部分もあるから、汲み取れてない所もあるかも知れない。
だけど、だけど、
ウルフルズ - それが答えだ!
https://www.youtube.com/watch?v=Z28KuShADpw