映画大好きザウルスくん

追跡者の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

追跡者(1998年製作の映画)
3.6
☆再鑑賞☆
『逃亡者』のスピンオフ作品!殺人容疑で逮捕された元CIA特殊工作員シェリダン(スナイプス)が連邦保安官代理ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ)に追われながら真犯人を見つけ出すサスペンスアクション映画。

前作のハリソンの時と違って本作の逃亡者スナイプスは警官に向かっての発砲も辞さず、カーチェイスも格闘も繰り広げるタイプの危険人物。そのため追跡者トミー側には前作になかった命を落とすリスクが発生し、作品全体の緊張感も自然と高まる作りになっていました。サスペンス要素が強かった前作と比べてかなりアクション要素が増えた全体構成になった訳ですが、追跡者側の活躍に重きを置いた本作でのこの路線変更は結果的に大正解だったと思います!そこで逃亡者側に運動神経抜群で当時アクション俳優としてのキャリアアップを狙っていたであろうスナイプスをキャスティングしたのも、製作陣のグッドな判断だったと言えるでしょう👍

とは言っても逃亡者と追跡者の鬼ごっこを軸として物語が進むのは前作と同じで、さらに言えば逃亡者であるスナイプスの視点もかなりしっかりと描写されているため、ぶっちゃけトミーとスナイプスのどちらを主人公として観ても成り立つ作品になっています。てか正直スナイプス推しな自分からするとスナイプス主演のスパイアクション映画を観ている気持ちの方が強かったです笑

ドタバタした鬼ごっこ展開も楽しいし、銃撃戦も迫力があったし、怪しかったけどまさかのタイミングで大胆な行動に出た犯人には驚かされたので、サスペンス映画としてもアクション映画としても総じて出来のいい作品だったとは思います。ですがそれだけに終盤のゴチャゴチャした展開がちょっと引っ掛かってしまいました…。サスペンス映画は基本的に登場人物がその行動を取るしかない状況や、普通では考えられない行動を取って観客を驚かせる展開が楽しい訳ですが、本作の終盤で犯人が取った行動はかなり軽率に思えたし、さらに言えば全て解決した後なのにまだトミーが無抵抗なスナイプスに銃を向けていたりして、ちょっぴりしっくりこない幕切れに感じました🥲

まあそれでもやっぱりこのシリーズは面白いです!流石に前作の完成度には敵いませんでしたが、本作もこれはこれで90年代のアクション映画として中々の良作だと思います!色々言いましたが何だかんだでオススメなので『逃亡者』だけでなくこちらもぜひチェックしてみて下さい🙌✨