がちゃん

日曜日が待ち遠しい!のがちゃんのレビュー・感想・評価

日曜日が待ち遠しい!(1982年製作の映画)
4.0
この作品はトリュフォーのシネマディクトあるいはヒッチコックフリークとしての、面目躍如といった愛すべき作品です。

残念ながら本作が遺作となってしまったわけですが、
いかにも彼らしい作品を残していってくれました。

不動産屋のバルセルが、友人とカモ猟に行っている時、
その友人が頭を撃たれて殺される。
そして、友人と寝たことで口論となった妻も、
何者かに殺される。

事件の鍵を握っていそうな、
映画館のモギリのおばさんも殺される。

不動産屋をクビになった元秘書が、疑いのかかったバルセルを救おうと大活躍。私立探偵も顔負け。

ヒッチコックオマージュたっぷり。
足音、影、ブロンド、覗き、
背中にナイフももちろんあります。

劇中で公開されてる映画が、キューブリックの「突撃」なのもなにかうれしくなるし、後半の謎解きはとにかく見事。

クライマックスが二転三転して、
誰が犯人だかわからなくなる。

でも、
それとなくこいつが犯人だなとにおわせるところもうまい。

映画ファンのトリュフォーが、
映画ファンのために作り上げてくれたような作品。
ほかのトリュフォー作品とは少し毛色が違うが、
私はこの作品が大好きです。

トリュフォー最高!
がちゃん

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