「この星の一等賞になりたいの!卓球で俺は!そんだけ!」
松本大洋の名作漫画の実写化。
20年ぶりに鑑賞したけどやっぱり面白かった。残酷なほどに才能を描いた物語であり、才能という呪縛からの解放を描く作品でもある。
ペコ役はもう窪塚以外無理だと思われるくらいの出来栄え。脇を固める役者陣も良い。
佐久間(アクマ)が風間(ドラゴン)とトイレで話した後、「…少し泣く」と言って彼女の元を離れていくくだりが好き。
以下、セリフメモ。
「死なねぇよ。空飛ぶんだ。月にタッチするなんてワケないよ。I can fly!!」
「You! もう星野と関わるな。タムラに行くな。明日から朝5時にここに来なさい」
「ふふ、プロポーズしてますよ。私」
「個人的にカッコわりぃペコ見るの嫌いなんだよ」
「こんな連中と打つくらいなら人間やめたほうがマシだぜ」
「先輩は下痢でありますか?」
「お前にもいずれ分かるじゃろう」
「孔(コン)は中国ナショナルチームに落ちて、この国で再起を図っている。我々の想像を絶する深い絶望だ」
「君にはラケットを握る資格などない。私は嫌悪する」
「どうせ暇つぶしの卓球です。気晴らしに速攻したっていいじゃないですか。卓球に人生賭けるなんて気味悪いです」
「ねぇペコ。ヒーローって信じる?ピンチになったら助けに来てくれるってやつ」
「Mr.月本。この私と賭けをしないかい。君が勝ったら、私は君に一切干渉しない。負けたら私の犬になってもらう。絶対服従。勝負に勝たなければ、見えない風景というものがあるんだよ」
「おめーにはわからねぇだろ。俺がどんだけこの日を待ったか」
「聞きたくナッスィング!」
「お前に一ついいことを教えてやるよ。絶対負けない唯一の方法。勝つ事だ」
「惰性で打つなら足洗えポンコツ」
≪僕の血は鉄の味がする≫
「耐え忍ぶばかりのこの戦型は俺の性分にはまるで合わねぇときてる。飛べねぇ鳥もいるってこった」
「なぁオババ、もっかい、握り方から教えてくれろ」
「来んな。…少し泣く」
「ホシノの卓球は型にハマってない。卓球が好きで好きで仕方ないって感じだ。そういう相手と打てることは、幸せだ」
「おいらマッチポイントだぜ、ドラゴン」
「楽しかった…。ここはいい。また連れてきてくれ、ヒーロー」
「(力は)抜きません。僕はあなたとは違いますよ。バタフライジョー」
(ドイツの観衆の前でポーズを決めて)「ヒーロー見参!」