【キョーコはヨーコ/勝手にしやがれ/結婚して子供ができたから大人になれるわけではない】
アントワーヌ・ドワネルの物語の4番目。
日本語、それも人の話し方の個性まで分からないと面白がれないが、キョーコの話し方は、ジョン・レノンと結婚するあたりの映像で話すオノ・ヨーコさんの話し方そのものだ。
それに、「勝手にしやがれ」って、本当に面白いい。
この作品の前に制作された「突然炎のごとく」のなかで、ジムがカトリーヌに対して言う「夫婦が最善のかたちではない」と話す場面があるが、それもヒントになっているのかと思ったりsた。
第3作目となる、「夜霧の恋人たち」がコメディだったのに対して、その要素は残しつつも、ストーリーとしては、子供が出来たにもかからわらず夫婦関係が瓦解していくさまが描かれれいて若干シリアスだ。
ただ、「突然炎のごとく」ほど突き詰めた感じはなく、男が外で浮気をしてしまうとか、妻が実直で稼ぎが良いと夫の発言力は弱まるとか、そんなところは、現実社会に即していて、それは苦笑してしまう。
時代は移り、1960年代は、アメリカでは女性解放運動やウーマンリブと言われた頃だ。
そんなかかで翻弄される男...というより、アントワーヌの姿を時には滑稽に時にはシリアスに表した作品だと思う。
でも、これも、僕たちそのものじゃないのかと思う。