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華麗なる相続人のodyssのレビュー・感想・評価

華麗なる相続人(1979年製作の映画)
2.5
【50歳のオードリー】

DVDにて。

オードリー・ヘプバーン50歳の作品。同族で経営している大企業の主が事故死して、遺産相続によりオードリーが経営者になるのですが、実は事故死と思われたものは殺人で、大企業の株を売却させて現金をつかもうとする同族の何者かによる犯行らしいと分かってきます。そしてオードリーの身にも危険が・・・

ミステリーとサスペンスを組み合わせたような筋書きで、ゴージャス感もそれないにありますが、後半の展開がもたもたしており、また特に最後のあたりの筋書きが拙劣で、最後まで犯人が分からないものの結局自白で終わらせているところは明らかに失敗でしょう。そもそもそれ以前の展開から見て不自然で、こういう映画は物証が明示されることで犯人が明らかになるようにしなくてはいけません。

50歳のヘプバーンには中年なりの魅力があります。ただし、他のキャストはイマイチ。ロミー・シュナイダーも出ていますけど、全然魅力なし。もっとも彼女が魅力的だと思ったことは私はないので、意外とも感じませんでしたが。ヘプバーンの相手役も、今ひとつです。

結局、お金をかけたけれど、その割りには成功しなかった映画ということでしょう。シドニー・シェリダンの原作がどうなのかは知りませんが、一に脚本の出来、二にオードリー以外のキャスティングで不成功に終わったのだろうと思います。
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