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落穂拾いのsixpenceのネタバレレビュー・内容・結末

落穂拾い(2000年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

何かを「拾う」ことに特化した作品で多面的に構成されている。
色々な人の人生が背後にあるのが伺える。

作中の言葉「一つひとつが線となり方向性を示す」はこの作品そのものでもある。

拾う理由は様々。人生経験によって異なってくる。

☆落穂を拾うという言葉は比喩的に事実や情報を収集するという場合にも使われる

作中に現れた「拾うもの」
・食料
・材料
・廃品
・映像や印象(事実や情報を収集する)
・思い出(拾い集めた)


ミレーのかがんだ落穂拾いと
ブルトンの堂々とした姿が同じキャンバスに収まっている(贋作)


とある男性
節約のため市場で食料を拾う。
「稼ぎは少ないけど食べなくちゃ。こんなに捨てるなんて」 

「僕の住んでいる施設の住人の内半分は字が読めない。マリやセネガルから来た外国人」だそうだ。 

その男性は無償で授業をしている。


「芸術とは思考の中と外で物事を整頓すること」


以前に鑑賞した「冬の旅人」という映画を連想させる。
このドキュメンタリーを観ると、その作品が伝えたかったことが少しだけ私にも理解できるような気がする。
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