フランスの巨匠 アニエス・ヴァルダ監督作品
道路や畑に落ちている作物を拾って生活している人々や、廃品やゴミでオブジェを作る美術家など、フランス各地の現代の落穂拾い”をとらえたドキュメンタリー
温かい人々がいる中でも、食べ物があんなに捨てられてしまうのは万国共通なのだなーと
ある人がゴミだと思って捨てた物が、ある人には宝物のように思う人もいて、様々な捨てられた物を再利用する収集家の世界を覗き見できる
20年前の作品ながら、食べ物の大量廃棄という現代にも通ずる社会問題へと警鐘を鳴らすテーマの奥深さも含んでいる鋭い視点
しかしヴァルダらしいチャーミングな演出も盛りだくさんで、何事にも興味津々で話を聞くヴァルダが可愛らしく、別の意味でも十二分に楽しめるドキュメンタリーだった
トラックやラップ、剪定バサミに対抗してカメラレンズの蓋でダンスする件や、針のない時計を拾っちゃう件とかも最高すぎる
拾うことが好きな監督だからこそ描けた、飾らない表現で優しく描いた素晴らしいドキュメンタリーでした
〈 Rotten Tomatoes 🍅93% 🍿87% 〉
〈 IMDb 7.7 / Metascore 83 / Letterboxd 4.1 〉
2021 自宅鑑賞 No.298 ザ・シネマ