たかちゃん

大阪の女のたかちゃんのレビュー・感想・評価

大阪の女(1958年製作の映画)
3.7
アホで浅ましい人間しか登場しない。唯一、京マチ子だけが綺麗な心を失わない。
冒頭のオープンセットとクレーン撮影に圧倒される。斎藤一郎の音楽も、いつもと違って遊んでいるし、衣笠はスタンダード画面いっぱいに住人を押し込んで、葬式なのにヘラヘラ笑ってカネの話をさせている。
問題は話が弱いということだ。カネに絡んだアホなエピソードから保険金の行方にいたるのだが、先が読めてしまう。役者も柴らしいし、衣笠の意欲が感じられるが、それが作品に反映されていないのだ。このような集団劇は豊田四郎か千葉泰樹向きの題材だと思った。
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