HiromiA

美女と野獣のHiromiAのレビュー・感想・評価

美女と野獣(1946年製作の映画)
3.4
 ベルが野獣の元へ行ったのは、所謂政略結婚を表しているのかな。女性にとって結婚を政略や経済のために利用され、愛のない男女関係を結ぶことでしかなかった政略結婚なのに、長く過ごしていれば愛が芽生えるということなのでしょうか。周囲の状況によって結婚生活が左右されようとしても、愛によって結ばれたならそれに勝るものはないということも示されていたようにも思う。当時の女性のおかれた環境を風刺してるんじゃないかと考えるのは考え過ぎなのだろうか。一方で当時コクトーの恋人だったジャン・マレーがアヴナンと野獣、そして魔法の解けた王子の三役をこなしていたけど、美しい容姿が美しい心を持つとは限らないということはしっかり伝わりました。たくさんある映画版「美女と野獣」の原点でした。
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