kazu1961

パンズ・ラビリンスのkazu1961のレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
3.8
▪️JPTitle :「パンズ・ラビリンス」
ORTitle:「El laberinto del fauno」
▪️First Release Year : 2006
▪️JP Release Date : 2007/10/06
▪️Production Country : スペイン・メキシコ
🏆Main Awards : 第79回アカデミー賞
撮影賞、美術賞、メイクアップ賞
▪️Appreciation Record : 2022-269 再鑑賞
🕰Running Time : 119分
▪️Director : ギレルモ・デル・トロ
▪️Writer : ギレルモ・デル・トロ
▪️MusicD : ハビエル・ナバレテ
▪️Cast : イバナ・バケーロ、セルジ・ロペス、アリアドナ・ヒル、マリベル・ベルドゥ
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 391/1001
▪️Review
🖋このエンディングをどう捉えるか。ハッピーエンドとして捉えるか、バッドエンドで捉えるかでこの作品の見え方が全く変わってきます。私は現実世界でのエンディングではなく、ファンタジー世界でのエンディングを肯定したい派です。ファンタジー世界は存在するというその前提でこの作品を捉えています。マンドラゴのシーンに代表されるようにファンタジー世界が現実世界を侵食しているのは観ていて明確ですから。。。

🖋本作、今やオスカー監督であるギレルモ・デル・トロが彼ならではのイマジネーションと映像世界を駆使して創り上げたダークでメッセージ性の強いファンタジー作品です。1944年のスペイン内戦下を舞台にファシズムを明快に批判し、その現実とそこから逃れるためにファンタジー世界に自分の生きる場所を投影していくヒロインの冒険譚を絡めながら巧みに融合させています。

🖋イマジネーション溢れる壮大でダークな世界観と不気味なクリーチャー、そして巧みにテーマに繋がる演出が見事な作品です。結果、第79回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞しました。さらにオフェリア演じるイバナ・バケロの儚げな薄幸さを表現した演技やビダルを演じたセルジ・ロペスの悪役ぶりも素晴らしいです。

🖋物語は。。。
フランコ独裁政権の恐怖政治がスペインを覆いつくしていた暗黒時代。 少女オフェリアは優しかった仕立て屋の父親を亡くし、母が再婚したヒダル大尉のもとへ赴きます。臨月の妻を無理に任地に呼び寄せる大尉は、まさに独裁のシンボルのような恐ろしい男。直面する現実は残酷なことばかりでした。 そんなとき彼女が見つけたのは薄暗い森の中の秘密の入り口。 妖精の化身である虫たちに導かれ、そこで出会った『パン』牧神に告げられたのは、オフェリアこそ地下の王国の王女であるということ。オフェリアは王女として戻るための3つの試練を与えられ“パンズ・ラビリンス(牧神の迷宮)"での冒険が始まります。。。

▪️Overview (映画. comより)
メキシコ人の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督によるダーク・ファンタジー。1944年、フランコ独裁政権下のスペイン。冷酷で残忍な義父から逃れたいと願う少女オフェリアは、昆虫に姿を変えた妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。すると迷宮の守護神パンが現われ、オフェリアこそが魔法の王国のプリンセスに違いないと告げる。彼女は王国に帰るための3つの試練を受けることになり……。
kazu1961

kazu1961