サトミン

エレファント・マンのサトミンのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
3.8
観た後にやるせない気持ちになってしまう実話映画第1夜。
舞台は19世紀のロンドン。
冒頭、スチームパンクのような工場の映像と、象と母親のフラッシュバックは、デビットリンチ監督らしく、そしておどろおどろしかった。
見世物小屋に立たされていた青年、ジョン・メリック(ジョン・ハート)。
こんな優しい青年が、姿が醜いというだけで、人間以下の扱いを受けていて、見ていられなかった。
フレデリック・トリーブス(アンソニー・ホプキンス)との出会いが、ジョンメリックにとって、地獄で仏に会ったようなこと。
どんなに不幸でも、生きていれば、いつかどこかで光を見つけることができるんだなあ。
フレデリックを尊敬します。
ジョンメリックに対し商売道具としてしか見ていなかったバイツは、後半、再度登場する。
ここまで執着させる感情はどこからくるのでしょう。
バイツも人でなしだが、ジョンに酒を飲ませ、いたぶった輩たちは、さらに人でなし。
このシーン、とても嫌な気持ちになるが、シーンがとても長い時間に感じた。
五体満足の輩が人間以下なので、ジョンと対比が鮮明になる。
舞台女優のケンドール夫人も、姿かたちで人を判断しない、勇気ある素晴らしい人。
たとえレビュー記事の中でも、エレファントマンとは呼びたくない。
最後は、もう疲れたよね、休んでいいんだよと思いました。
サトミン

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