ゆうゆ

エリザとエリックのゆうゆのレビュー・感想・評価

エリザとエリック(1987年製作の映画)
3.8

ふたりだけの特別な絆、空想と虚構でコラージュされたふたりだけのお城。パフェのような幻想的な甘さとキッチュで退廃的な日常のなかに 物悲しい旋律と共に蠢いた感情が注がれ少しずつ開かれるおとなへの扉。カンガルーの夢を語る姉の母性と束縛。世界の色が変わりはじめて知る毒の味と孤独の涙。ニコイチの幕が下りるとき ふたりだけで紡いだ記憶の中に 魔法が解けることのなかった彼女を永遠に閉じ込めた










中性的で双子のような姉弟の 子ども以上おとな未満な線の細さとボサボサ頭、おもちゃ箱のような部屋でぐだぐだに息をして戯れる異質な感覚が愛おしかっただけに、あのラストは結構衝撃だった すき。床マットレスの低い生活空間は「ママと娼婦」でも斬新だったけど衛生的に無理かも笑。
少し退屈な感じもあるのにずっと観ていられる感覚はジャックリヴェットのセリーヌとジュリーにどこか似ている気がした。ジャンコクトー「恐るべき子供たち」も観てみたい。
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