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明日は来らずのkazu1961のレビュー・感想・評価

明日は来らず(1937年製作の映画)
4.4
▪️JPTitle :「明日は来らず」
ORTitle:「Make Way for Tomorrow」
▪️First Release Year : 1937
▪️JP Release Date : 1937/07
▪️Production Country : アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-322 再鑑賞
🕰Running Time : 92分
▪️Director : レオ・マッケリー
▪️Writer : ヴィナ・デルマー
▪️MusicD : ジョージ・アンタイル、ヴィクター・ヤング
▪️Cast : ヴィクター・ムーア、ボーラ・ボンディ
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 411/1001

▪️Review •••••••••••••••••••••••••••••••••
🖋まさしく『東京物語』。『東京物語』に影響を受けた作品は多くありますが、本作はその『東京物語』の誕生に大きな影響を及ぼした作品です。内容的には『東京物語』同様、余生を過ごす老夫婦がバラバラに別れて子どもの元に引き取られ、
それぞれ居づらくなってまた別なところに行かなければならなくなるという物語ですが、そこはハリウッド、悲惨な内容にも関わらず、どこかコミカルな雰囲気を醸し出し(老夫婦を演じる頑固者のヴィクター・ムーア(夫)とボーラ・ボンディ(妻)が醸し出す雰囲気とレオ・マッケリーの丁寧な演出のおかげでしょうね)、観終わっあとにも温かい物が残るそんな作品です。

🖋そして老夫婦の生涯を添い遂げたほんとの“愛”に心打たれます。クライマックスのニューヨークのシーンはそういう意味では圧巻!!まさしく老夫婦のロマンス作品になります。2人でダンスを踊るシーンで時間が告げられた時には切ない涙が。。。ラストの駅のシーンではもう大号泣でした。。。

🖋やはり『東京物語』同様、時代を問わない普遍的なテーマを見事に描いた作品です。“核家族化”が進む今の時代だからこそこころに響くものがありますね。

🖋そして前述の主人公の老夫婦を演じる2人の素晴らしは。コメディアンでもあるヴィクター・ムーアは老人の非愛を見事に演じ、この時44歳だったボーラ・ボンディは老いた弱さと強さが同居する老婦人を演じきっています。

▪️Overview (映画. comより)
「人生は四十二から」「ロイドの牛乳屋」のレオ・マッケリーが製作監督となった第一回作品。「春を手さぐる」のヴィニャ・デルマーが、ジョゼフィン・ローレンス原作の小説と、ヘレン・リアリー、ノーラン・リアリー合作の戯曲とを素材として脚本を執筆。出演は「有頂天時代」のヴィクター・ムーア、「丘の一本松」のビューラ・ボンディ、「失はれた地平線」のトーマス・ミッチェル、「偽装の女」のフェイ・ベインター、「天使の花園」のバーバラ・リード、「罪と罰」のエリザベス・リスドン、「平原児」のポーター・ホール、「女は要らねえ」のミナ・ゴンベル、「目撃者(1936)」のモーリス・モスコヴィッチという顔触れ。撮影は「青春ホテル」のウィリアム・メラーが担当した。
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