20歳前後くらいの人は、誰しもこんな映画を撮ってみたい野望があるんじゃなかろうか。まさにそれを具体化された感覚。
しかし豊田監督は、本作を34歳にして作り上げている。その事実に、言い得ぬ希望を抱いた。
彼の作品は有名どころ (「ポルノスター」「ナイン・ソウルズ」等 ) しか観たことがないが、共通して、画的、刹那的、キャラ的に疾走感・反骨精神を有しており、アバンタイトルとエンディングに、タランティーノイズムを蔵した拘りを強く感じる。
一言でいうなら「思春期」的な。
だからこそ、原作「青い春」との親和性が異常に高かったんだろうと思う。原作の意図を汲み取り、完全に昇華していた。
MV撮影に向いてそうと思っていたら、アジカンやらDOESのMVを制作しているそう。
ラスト8分間のカタルシスは永遠。