ゼロ

最強のふたりのゼロのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.3
さぁ、人生に繰り出そう。

日本で公開されたフランス語映画の中で歴代1位のヒット作となった本作。内容は、頸髄損傷で体が不自由な富豪・フィリップとその介護人となった貧困層の移民の若者・ドリスとの交流を描くドラマ。

とても好きな作品です。介護をするドリスが、フィリップの介護人になる面接を受けに来るのですが、他の求職者は、綺麗ごとを口にするのですが、ドリスは失業保険を貰いたいから、面接に受けに来ただけと素直に言う。フィリップがドリスを採用したのは、バカ正直なところはあったと思う。

ドリスは介護経験がないから、初めはフィリップへの対応が酷いものになる。ただ一生懸命覚えようとしていたし、フィリップに対し、障害を持っているとも、介護をしているともいう意識はなく、対等に接していた。

友達付き合いをしているようなそんな感覚で、観ているこちらが楽しくなる。聞いたことのない音楽や、車でスピードを出して暴走したり。人生って、年老いてしまい、介護や障碍者になると、できることが少なくなってしまうと思ってしまう。でも、本作品を観ると、勇気と元気を与えてくれました。

表題の最強のふたりともよく、何より本作品が事実に基づいた映画というのが素晴らしいです。

世の中捨てたもんじゃないな…と感じることができた作品でした。
ゼロ

ゼロ