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終電車のnuのレビュー・感想・評価

終電車(1980年製作の映画)
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『アメリカの夜』に似た舞台裏を主題にした作品だが、今作には公演が失敗に終わる外的な理由が当然ながらさらに多い。戦争・占領が芸術に干渉し、同じ業界にいる人ですら、命の危険をもたらす可能性があるのだ。この点が興味深いのだが、残念ながらサスペンス要素は少ない。個人的にはユダヤ人の舞台監督の登場回数を増やして欲しかった。先の点を抜きにしても、芸術はどのような状況にでも耐え抜くことを示していたのが力強かった。カトリーヌ・ドヌーヴの変わらぬ美貌(赤が実によく似合う)と役柄に溶け込んだ演技も素晴らしかった。
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