浅野公喜

解体病棟/ファイナル・デッドオペレーションの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.7
パリピ若者達が人を巻き込んで交通事故。するとすぐに救急車が来て巻き込まれた人と共に病院へ向かうとそこはサイコパスな医者が居て・・という「ターミネーター2」のT-1000役で有名なジェイソン・パトリック主演のスラッシャー。監督のアダム・ギーラッシュはトビー・フーパーやダリオ・アルジェントらの作品で脚本を担当したなかなかの人です。

あのシリーズの関連作と勘違いしそうな安直な邦題、テレビドラマのような映像の明るさ故に少し安っぽさが漂う作品ですが、生きたまま内臓を取り出されたり後頭部を切除されたり頭をドリルで削られたり腕切断と残酷描写には力が入っており、鋭いサウンドエフェクトと共に起こるジャンプスケアはベタですが驚くうえに警官が来て惨状を訴えても精神科の患者だと説明され理解されない絶望感も描いたりと上映時間は短めながら中身は濃い充実作に仕上がってます。

「ハロウィンⅡ(1981)」のエンディングよろしくなガスボンベを使ったCGバレバレな爆発には思わず笑ってしまいましたが、アルジェントリスペクトで魅力的な赤と緑のスイカライティングも散見され、若者の一人から取り出した臓器一つ一つを吊るし繋ぎ合わせた「芸術作品」は唯一無二のもので一見の価値アリ。

ジェイソンと同じ「ターミネーター2」で手が刃物になるジョン・コナーの義母を演じていたジェニット・ゴールドスタインも看護婦役で出演してました。
浅野公喜

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