ハレンチ学園在学生

日本暗殺秘録のハレンチ学園在学生のレビュー・感想・評価

日本暗殺秘録(1969年製作の映画)
3.4
東映オールスターキャストで望む、桜田門外ノ変から二二六事件までの9つの日本の暗殺事件を映像化。とはいえ重きは血盟団事件に置かれ、あとの8つの事件は概要を紹介するに過ぎない(ギロチン社事件は初めて知った)。小沼正役の千葉真一がいい男なので藤純子などの女性との絡みはさもありなんという感じだし作劇的に男ばかりでは話にならないからだろうが必要だったか。ラストにある「そして現代 暗殺を超える思想はあるか」との問いは、暗殺を思想とした上の投げかけで、「いま」ではどういう理があろうとテロルは否定されねばならない(ことになっている)。仮に理があり得るテロルを肯定したとしても、こと日本においてはそのような動機を伴った行動を起こす者もいそうにない。公開から長い歳月を経て、いよいよ虚しい問いかけになってしまっているように思う。