ルドルフ・ヘスが主人公ということで、親衛隊で単身イギリスに渡った人物の作品と思い込んでいた。が無論違う。同姓同名の2人のヘスがいるなんてことは今回初めて知った。音でユダヤ人の惨劇を認識させるなどこれま>>続きを読む
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手負いの鹿、芸能事務所の高橋に首固めをする巧、鹿に攻撃されて?負傷(死んだ?)した花。このラストをどう見るか。あまりにも説明が足りないと見るか。タイトルを含め監督は観客に対して作品の意図を十分伝えてい>>続きを読む
川端康成の原作は知らない。不倫の戯れに女(岡田茉莉子)の裸体写真を撮る男。そのネガが入ったハンドバッグを暴漢に投げつけて紛失した女に架かる電話。何かで見たような話ではある。ネガをもとに女に近づく男(露>>続きを読む
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35年ぶりの久々の再見。本作のテーマは、ラストの笠智衆の台詞「自分で育てた子どもより他人(次男に嫁いだ原節子)のあんたに一番親切にしてもろうてありがとう」に収斂されている。公開当時の昭和28年ですでに>>続きを読む
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2019年東宝。三田紀房の漫画原作は知らない。映画だけを見れば冒頭の大和沈没が一番見応えがあったわけだが、本作の主題は大型戦艦の計上見積もりの不正を天才数学者の菅田将暉がいかに暴いていくかにある。その>>続きを読む
姑(高峰秀子)に請われて来た嫁(若尾文子)。最初は義母に憧れを持つ嫁だったが、家に入ってから徐々に雲平(のちの華岡青洲。市川雷蔵)の取り合いの様相を呈する。要は母が子離れできずに可愛がるあまりに嫁に嫉>>続きを読む
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成瀬初のカラー作品。山の緑、田畑の土、トラクターの赤どれも美しい。脚本は橋本忍。淡島千景と木村功の不倫劇が一応は中心となるが、テーマは農家の因習による家族劇で、姑と家に縛られる嫁(淡島千景)、本家の長>>続きを読む
室生犀星の原作を読んでいないので表題から父娘の爽やかな物語を勝手に想像していたのだが、成瀬巳喜男がそんな作品を映像化するわけがなかった。結婚したらダメ男(木村功)だった、妻(香川京子)は我慢強く耐えて>>続きを読む
呪われた漆黒の絵画をめぐる。後半面白くなるが、ルーヴル(の倉庫)とのつながりを持たせるのは絵的にルーヴルを見せたいためであまり必然性がないように感じた。木村文乃は最初ミスキャストではないかと感じたが黒>>続きを読む
夏のむせかえるような暑さが画面から伝わる。松本清張の原作の映画が現在もかつてのように面白く見られるかはともかく、横浜駅から佐賀に向かう東海道本線の列車内の映像は(おそらくロケと思われる)当時を知る資料>>続きを読む
ぴあから出たCOMPLETE DVD BOOKを購入して見た。テレビアニメ版のダイジェストの趣きはどうしても否めない。特に金龍飛、ハリマオ戦は付け足しに過ぎない。2時間弱の尺ではやむを得まい。しかし原>>続きを読む
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成瀬巳喜男監督、高峰秀子主演のカラー作品を初めて見た。そのせいというわけではないがモノクロより現代的なホームドラマに見えてしまうが内容はそんな生やさしいものではない。高峰と森雅之の不倫関係はやはり同じ>>続きを読む
その先にある殺人マシーンをつくる巨悪には辿り着かなかったのは続編があるからなのか。峰不二子の魅力で見せ切る短編だが、56分の上映時間をDVD2枚にする必要ある?五右衛門と銭形はお休みでした。
物語の登場人物の関係性を把握するのに少し手間取った。ベトナム戦争で捕虜になり私怨を募らせる空軍の軍人はパレスチナ過激組織「黒い九月」の一員である女性と結託し、テレビ中継用の飛行船にダーツ型の爆弾を乗せ>>続きを読む
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昭和7年から昭和32年まで、日本の戦争状況ととも語られる灯台守夫婦(佐田啓二高峰秀子)の半生。自然の風景の中に人間が存在するのは木下惠介作品の基調である。夫婦が赴任するのは横須賀の観音崎灯台に始まって>>続きを読む
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前作のカラー版牧歌的コメディから一転してモノクロの現代風刺劇へ。再軍備という時代背景からラストは軍艦マーチの響きの中に爆撃機が爆弾を落とすような不穏な音が鳴り響く。カルメン何処へ。カルメン頑張れの文字>>続きを読む
30年以上ぶりの再見。国産初のカラー映画として名高い本作、浅間山の大自然を背景に映しており、木々や芝の緑の褪色への気遣いの労苦が偲ばれる。話は誠にたわいのないものだが、故郷に帰ったリリィ・カルメンこと>>続きを読む
久しぶりの再見。加山雄三つながりで「乱れる」と「乱れ雲」の内容が混在していた。スーパーの進出により小売店が窮地に追いやられる。大店法などのない時代ゆえドラマでも自殺者が出ていたが小売店主は地獄の思いだ>>続きを読む
「流れる」の勝代のミシンを介して「あらくれ」のお島へつなぐ。大正の時代を自分の才覚だけで力強く生きるお島は高峰秀子の適役だ。「浮雲」や「放浪記」を見たばかりなので、山国の旅館で縁を結んだ森雅之の旦那と>>続きを読む
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時と大川は流れる。成瀬巳喜男の演出が冴えに冴え渡る傑作。女優陣の競演、芸のぶつかり合いが凄まじいばかりで何度見ても震える。山田五十鈴高峰秀子杉村春子岡田茉莉子中北千枝子栗島すみ子そして田中絹代。山田五>>続きを読む
約20年ほど前にラピュタ阿佐ヶ谷で見て以来の再見。哀愁の加東大介の存在くらいしか覚えていなかった。高峰秀子の林ふみ子がモノローグで話を進めて行く。「放浪記」ができるまでといった感じ。晩年、作家として成>>続きを読む
最初に本作を見たとき伊香保温泉に行ってみたいと思い出かけた。後年、映画の伊香保の階段シーンがセットでの撮影と知り驚いたものだった。30年ぶりに見返してみてやはり大変な傑作と思い知った。高峰秀子と森雅之>>続きを読む
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51年東宝。林芙美子原作を成瀬巳喜男を初めて映像化したことで知られる。ずいぶん久しぶりに見たが、大阪が舞台になっていたことは忘れていた。原節子の顔を見ると腹が減る上原謙。この夫婦は倦怠期を迎えている。>>続きを読む
岸田國士の複数の戯曲を水木洋子が脚色した。原節子と佐野周ニの夫婦は結婚4年目にして倦怠期を迎えている。1956年の作品ゆえ亭主関白な家庭も多くあったろうが、今こんな横柄な旦那はそうそういないだろう。原>>続きを読む
監督の木下惠介はこれまで積極的に見たことがなかったのだが、わりと実験的なことをやっているのに驚いた。本作ではフィルムのところどころに赤青黄緑などの色を焼きつけ、見たことのない画面を構成している(成功し>>続きを読む
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最後まで見終わってなかなか秀逸なタイトルだと感じた。昭和7年から29年間にわたる熊本の僻村が舞台。村長の倅(仲代達矢)が小作農の娘(高峰秀子)を力ずくで手ごめにする。高峰には仲を誓い合ったやはり小作農>>続きを読む
久々の再見。鎌倉の山々に囲まれた閑静な住居に、原節子と上原謙の夫婦とその両親の山村聰と長岡輝子、出戻ってきている中北千枝子とその子らが暮らす。例によって最初はなんということのないホームドラマに見せかけ>>続きを読む
史実は知らない。が伝記映画としては面白く見た。後半ルイス・ストロースが過去の遺恨からオッペンハイマーを陥れていくストーリーは、ストロースの卑小性を際立たせるにせよカタストロフをもたらすものではないのだ>>続きを読む
3話からなるオムニバス。ロジェ・ヴァディム「黒馬の哭く館」ジェーン・フォンダと黒馬のイメージビデオ風。ジェーンの顔が父親のヘンリーに見えて仕方なかった。ルイ・マル「影を殺した男」ありきたりのドッペルゲ>>続きを読む
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娯楽作品なのだし吉岡里帆目当てに見てみたに過ぎないのだから目くじらを立てることもないのだが、連続猟奇殺人の真犯人が判明してからの後半の脚本がひど過ぎる。真犯人に追われて全盲の吉岡里帆が点字ブロックを助>>続きを読む
夫の浮気に端を発した妻の家出から始まるロマンチックコメディ。表題は妻が家出したアパートがある街の名。軽妙なノリでさらりと見てしまう。おそろしく画質がよいのはレストア版のためかもとからの撮影によるためか>>続きを読む
40年前に一度見た。今回は再見。戦後日本映画不滅の傑作であると同時に、小豆島の海と山の光景を日本中に知らしめた作品でもある。壺井栄の原作を読むものがいまどれくらいいるのだろう。本作も顧みられることは少>>続きを読む
戦後まもなく加東大介が孤児の香山美子たちを連れて東京で進駐軍の慰安所をつくるところから物語は始まる。そののち桜原なる吉原をモデルにした地で売春宿を開き売春防止法が施行される夜までの商売女たちの力強い生>>続きを読む
つけたらつけられていた。処女作にすべてがあるというがノーランの時系列シャフルは何かに取り憑かれているかのようだ。ノアール的な基調も雰囲気は出ているし趣向としては面白いが映画的な面白みに欠ける。ずっと考>>続きを読む
ケイリー・グラントが、体調を崩して2階で休んでいるジョーン・フォンテインにミルクを入れたグラスを持って階段を上るシーンがある。夜の暗闇にミルクの白が怪しく光るためグラスに電球を入れたと言われている有名>>続きを読む
今から約35年ほど前、早稲田にあったACTミニシアターで見た覚えがありそれ以来の再見。森雅之と京マチ子の兄妹の取っ組み合いの喧嘩だけは鮮明に覚えていたが、久我美子と堀雄二との駆け落ち一歩手前の話はまっ>>続きを読む