Tom

グラン・トリノのTomのネタバレレビュー・内容・結末

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ウォルトの頑固な性格が自分の父親を見てるようでところどころニヤついてしまった。息子夫婦から施設への入居を説得されるシーンは特に印象的。
また、床屋でタオに"男の会話"を教え込むくだりなんかは声出して笑った。

一方で、タオたちに徐々に心を開いていくのは、第一線を退いて表向きは強がっていてもどこか心寂しさを隠し持っているからなのかなと思った。それも自分の父親に重ねてしまった。

最後は胸糞だったけど、自分の人生への懺悔とタオたちの安らぎのために、計算し尽くされた彼なりの最善の形だったのかと腑に落ちた。

誰もが欲しがるグラントリノをタオに譲り渡すことが、彼の心情が大きく変わったことを表している。

補足的な感想になるが、アメリカの文化的な側面もよく感じ取れる映画だった。車を持ってるのが当たり前、アジア人に対する差別意識。
自分はアメリカに一年弱いたが、非常に人がいい地域だったため差別を感じることはほとんどなかった。それでもされた友人の話は聞いたし、まだまだそういう感情というか先入観のようなものはどこの国であっても根付いているものなのだと改めて考えさせられた。

追記
偏見や先入観で閉ざしていた扉を開いていくのが一つのテーマではないか
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